電子カルテ情報共有サービス2文書5情報+患者サマリー FHIR実装ガイド JP-CLINS(CLinical Information Sharing ImplementationGuide) v1.5.2
1.5.2 - release Japan

診療情報提供書

実装ガイドと仕様書

実装ガイドとは、HL7FHIR(以下、単に「FHIR」という)に準拠して記述するための仕様と、注意点や使用するコードなど、システムを実装するために必要な技術的情報をまとめたもので、FHIRリソースの構造的な情報や、仕様の元となっているFHIR R4.0.1(https://hl7.org/fhir/R4/)、JP-Core(https://jpfhir.jp/fhir/core/)からの異なっている点などを、人が理解するとともに、計算機が記述されたデータの仕様適合性を検証(バリデーション)する目的などで利用される。

このページでは、「別紙様式11」とは、厚生労働省の診療情報提供書様式 を指している。

診療情報提供書 仕様書

診療情報提供書固有のリソースのプロファイル

プロファイル名リソース種別
JP_Bundle_eReferral

診療情報提供書 Bundle

JP_Composition_eReferral

診療情報提供書情報 Composition


診療情報提供書に使用されるその他の主なリソースのプロファイル

Bundleリソースでの使用箇所 プロファイル名 リソース種別
患者情報エントリ JP_Patient_eCS

Patientリソース(患者情報)

文書作成責任者、紹介元医師、紹介先医師を記述するエントリー JP_Practitioner_eCS

Practitionerリソース(医療者情報)

文書作成機関、文書管理責任機関、紹介先医療機関、紹介先診療科、紹介元医療機関、紹介元診療科、入院前や退院先の所在施設などを記述するエントリー JP_Organization_eCS

Organization(医療機関等の組織・機関情報)

傷病名・主訴セクションから参照されるエントリー (別紙様式11の「傷病名」の欄に対応) JP_Condition_eCS

Conditionリソース(傷病名情報)

紹介目的セクションから参照されるエントリー (別紙様式11の「紹介目的」の欄に対応) JP_Encounter_eCS

Encounterリソース(受診時・入院時等のEncounter情報)

既往歴セクションから参照されるエントリー (別紙様式11の「既往歴及び家族歴」の既往歴に対応) JP_Condition_eCS

Conditionリソース(傷病名情報)

家族歴セクションから参照されるエントリー (別紙様式11の「既往歴及び家族歴」の家族歴に対応) JP_FamilyMemberHistory_eCS

FamilyMemberHistoryリソース(家族歴情報)

現病歴セクションから参照されるエントリー (別紙様式11の「症状経過及び検査結果」の症状経過に対応) JP_Condition_eCS

Conditionリソース(傷病名情報)

アレルギー・不耐性反応情報エントリ JP_AllergyIntolerance_eCS

AllergyIntoleranceリソース(アレルギー情報/薬剤アレルギー等)

身体所見、社会歴・生活習慣、検査結果を記述するエントリー(別紙様式11の「症状経過及び検査結果」の検査結果に一部対応)

JP_Observation_LabResult_eCS

JP_Observation_Common

Observationリソース(検体検査結果/感染症検体検査結果)

Observationリソース(身体所見、社会歴・生活習慣など)

投薬指示セクションから参照されるエントリ(別紙様式11の「現在の処方」に対応) JP_MedicationRequest_eCS

MedicationRequestリソース(処方オーダの1処方薬情報)

“臨床経過セクション"(別紙様式11の「治療経過」に対応) JP_DocumentReference

DocumentReferenceリソース(臨床経過ドキュメント参照情報)

“添付文書情報、PDF情報エントリ JP_DocumentReference

DocumentReferenceリソース(添付文書情報・PDF情報参照情報)

退院時サマリーの添付 JP-Bundle-eDischargeSummary

Bundleリソース(退院時サマリードキュメント)


上の表のリソース以外にも必要であれば、「5情報と関連プロファイル」ページの「5情報の各リソースに埋め込まれるリソースのプロファイル」「2文書に含めることのできるその他のリソースのプロファイル」は適宜使用できる。

診療情報提供書FHIRデータの作成例

1)診療情報提供書のヘッダ部分の情報だけFHIRデータによるリソース記述とし、「傷病名、紹介目的、既往歴及び家族歴、症状経過及び検査結果、治療経過、現在の処方、備考」のテキストデータはFHIRデータによるリソース記述をせず、Compositionリソースの各対応セクションにテキストデータで記述した作成例。ただし、既往歴及び家族歴や症状経過及び検査結果は、既往歴、現病歴に振り分けたテキストとなっている。

  • [Bundle-CLINS-Referral-NoEntry-Example-01][Bundle-CLINS-Referral-NoEntry-Example-01]
    • 構造情報: Composition.section セクションコード = 300 "構造情報セクション"
      • 傷病名: Composition.section.section セクションコード = 340 "傷病名・主訴セクション"
      • 紹介目的: Composition.section.section セクションコード = 950 "紹介目的セクション"
      • 既往歴及び家族歴:Composition.section.section セクションコード = 370 "既往歴セクション"
      • 症状経過及び検査結果:Composition.section.section セクションコード = 360 "現病歴セクション"
      • 治療経過:Composition.section.section セクションコード = 330 "臨床経過セクション"
      • 現在の処方:Composition.section.section セクションコード = 430 "投薬指示セクション"
    • 備考:Composition.section セクションコード = 220 "備考・連絡情報セクション"

2) 上記以外については、メインメニューからFHIRデータ作例集の診療情報提供書を参照のこと。